日ハム大谷4敗目 問題は打線の援護より8四球の“独り相撲”
よくもまあ、2失点で収まったものだ。
3日の楽天戦に先発した日本ハムの大谷翔平(20)。7回2安打2失点9奪三振も援護に恵まれず、今季4敗目(10勝)――といえば聞こえはいい。問題は自身最多タイの8四球の独り相撲だ。
大谷は投手と打者の二刀流。1人で2人分の仕事をこなすということは、裏を返せば誰かの仕事を奪っているということでもある。部活動の高校野球ならまだいいが、プロは給料をもらってナンボの世界。生活がかかっているだけに、仕事を奪われる方は死活問題だ。レギュラーはともかく、控え野手の中には大谷の二刀流を快く思っていない選手もいるだろう。
投げて10勝、打って8本塁打。投打ともに特出した才能があるのは誰もが認めるところとはいえ、だから何をやっても許されるということにはならない。
1人でポジションを2つ取り、その上、マウンド上でも四球か三振かの独り相撲なのだから、どこまで1人で野球をするつもりなのか。8四球もそのほとんどが先頭打者や2死からなど、いわゆる「無駄」な四球。バックを守る野手だって、守備が長ければ打撃のリズムも崩れ、集中力も落ちる。援護点に恵まれないのは、決して不運なだけではない。
大谷から2安打を打った楽天の銀次は今季初の4連勝について、「投手が力強く投げてくれるので、野手の方もいい感じでつながっている」と話した。大谷は同じ岩手の先輩の言葉を噛みしめた方がいい。