10勝到達 日ハム大谷が“ヨレヨレ”でも大崩れしない理由
日本ハム・大谷翔平(20)の代名詞は「160キロ右腕」。
球はめっぽう速いのに、しかし、コントロールが良くない。球は上下左右に散るし、特に変化球の制球は安定しない。甘く入った球を安打されるケースも目立つ。
例えば昨夜のソフトバンク戦だ。
味方打線が2点を先制した直後の一回裏、2死一、二塁から長谷川に中前適時打を浴びて1点を失った。続く二回も失点こそなかったものの、暴投と四球などで2死一、三塁のピンチを招いた。試合後の本人も「序盤は全然、ダメでした」と話している。
それでも7回を5安打1失点に抑え、チームではダルビッシュ(現レンジャーズ)以来となる高卒2年目の10勝到達(3敗)。41日ぶりで勝利投手になった。
速球自慢の投手はツボにはまったときに手がつけられない一方、制球が定まらないときは火だるまになる傾向がある。だが、大谷は炎上するケースが極端に少ない。2ケタ勝利に足踏みした最近の4試合にしても、最悪は10日のソフトバンク戦の6回5失点。残りの3試合は3失点以内に抑えている。投げた試合は必ずといっていいほどゲームをつくる。