野口みずき“育ての親” マラソン「ナショナルチーム」に疑問符
――指導者の意識改革も必要ですか?
「指導者は企業に所属している人が大半だから、サラリーマン化しています。五輪や世界選手権に代表を出したら社内的には評価される。それはサラリーマンとしては当然のことですが、僕は指導者は職人だと思っているので、企業に所属して、給料をもらえていればいいだけでなく、指導者として究極を求めたい。陸上競技の記録には上限がない。新記録が出たら、次はさらに上の記録にチャレンジさせたいと思うもの。指導者として生きていくなら、五輪に出場させて金メダルが取れたら終わりではない。また、五輪でメダルを取るためだけにチームをつくっているわけではない。目標は無限でゴールはないのです」
――個人競技の選手が集団で練習する意味はあるのですか?
「全体で情報交換することは評価できますが、合同で練習するとはいえ、常に個々がライバル。できれば、選手は参加したくないと思うのが普通だと思います。個人競技で『チームジャパン』なんて団結を強調しても意味がないと思います」
■川内選手はレースに出場しすぎ