日米で雲泥の差 「分配金」と「補強」がメジャーPS熱狂の源

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 プロ野球ではシーズン中のエースの放出などまずあり得ない。プレーオフをにらんで戦力を底上げしたい上位球団と、来季以降を見据えて若手有望株が欲しい下位球団の思惑が一致。あっと驚く大型トレードがこれでもかというくらい実現しているとはいえ、商談は必ずしも大物が絡むものばかりではない。前出の友成氏がこう続ける。

「トレードは補強ポイントを補って、なおかつケミストリーを上げる、つまりチームワークや雰囲気をよくするものもあります。今年ならオリオールズが7月31日にレッドソックスから獲得した中継ぎ左腕のミラー(29)が典型です。セットアッパーとしてフル回転、オリオールズのリリーフ陣の層を厚くしたうえ、ムードメーカーとしてもチームをもり立てていますからね。貢献度は計り知れません」

 シーズン中、上位球団は効果的な補強を繰り返してポストシーズンに備える。各チームの戦力はいよいよ拮抗し、レギュラーシーズン以上に緊迫した戦いが続く。シーズン終盤に上位チームが失速するプロ野球とは違って、メジャーが最後の最後までスリリングな戦いを繰り広げるのはそれなりの理由があるのだ。

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