巨人沢村は「リリーフ転向でひと皮むける」にこれだけの根拠
しかし、キャンプで右肩を痛め、開幕に間に合わず。復帰は大幅に遅れ、5勝3敗に終わった。とても自分の意見を押し通せる成績ではなかったのだ。
■来季も山口のフル回転は厳しい状況
来季からのこの転向はリリーフ陣強化の意味合いもある。今季、西村、山口、マシソンの勝ちパターンの3人がいずれも安定感を欠いた。特に不安なのはチームの生命線でもある山口だ。2月のキャンプ中に左肩を痛め、シーズン中は今度は左ヒジに痛みを感じながら登板を続けていたという。7年連続60試合登板も、防御率は3・04。現在はヤンキースの田中と同じ「PRP療法」を行っていて、来季はフル回転が厳しい状況だ。
「4年目の今年、先発としてチャンスをもらったのに、結局ひと皮むけなかった。持ち場が変わって殻を破れれば、球界を代表するようなリリーバーになる能力は持っている。転機にして欲しい」(高橋氏)
原監督の中にはずっとあった構想。沢村の先発への強いこだわりで頓挫していた計画が、やっと動き出した。