侍J勝ち越しも…魅力なき日米野球に騒ぐメディアの勘違い

公開日: 更新日:

 中でもヒドいのはピッチャー陣だった。

 来日した投手のうち昨年、今年と、2年続けて2ケタ勝利をマークした先発は岩隈(33=マリナーズ)とガスリー(35=ロイヤルズ)の2人しかいない。記念試合も含め2試合に先発したカプアーノ(36=ヤンキース)は今季リリーフ起用の方が多かったし、同じく2試合先発のシューメーカー(28=エンゼルス)は今季が実質1年目の右腕。中でもカプアーノは今オフ、日本球界入りがウワサされていて、メジャーではすでに見切りをつけられた左腕だ。

 アメリカ野球愛好会副代表の鈴村裕輔氏がこう言った。

「メジャーリーガーにとって平均年俸が年々上昇しているいま、日米野球は以前と比べてそれほど魅力的なものではなくなっているのです。1000万円とか2000万円くらいのギャラや家族同伴の特典があるといっても、年に20億円近く稼ぐトップクラスの選手であれば自費で好きなように観光した方がよっぽどゆっくりできると考えるのは当然ですよ。大リーグ全体にとっても、いまや日米野球は販路拡張の手段に過ぎない。大物をわざわざ日本に派遣したからといって、大きな見返りがあるわけではありません。なので、たとえ選手が出たがっても、球団や代理人がケガをしたらバカらしいとブレーキをかけるケースもあると聞いています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…