侍J勝ち越しも…魅力なき日米野球に騒ぐメディアの勘違い
■来日したメジャー投手の質が落ちている
中には銀座や吉原で羽を伸ばすのを何より楽しみに来日する選手や裏方もいるそうだが、メジャーリーガーの平均年俸はここ10年間で1億円以上アップして約3億8000万円。アゴ足付きの物見遊山にせよ、高給取りがケガのリスクを負ってまで来日するメリットはなくなっているのだ。
実際、カノは第3戦で死球を食らって右足小指を骨折。途中帰国してしまった。保険に入っているとはいえ、全治4週間のハンディは来季に影響を及ぼす可能性もある。
そこへいくと本物のオールスターで臨む日本は目の色からして違った。
メジャー志向の前田健太(26=広島)や金子千尋(31=オリックス)らにとって、今回の日米野球は相手ベンチやネット裏のメジャー関係者に自分をアピールする格好の舞台。意欲を燃やすのは当然だし、日本代表にとっても今回の日米野球に力を入れる事情があるという。さるマスコミ関係者がこう言った。
「侍ジャパンが今月、株式会社化され、収益拡大は最重要課題。日米野球で好勝負を演じれば、世間の関心も高まり、ビジネスにつながると踏んでいます。今回は来日するメジャーリーガーの個別、詳細なデータ作成を、わざわざ野球統計会社に依頼。投手ならカウント別の配球、打者なら得手不得手のコース、俊足の選手については盗塁の際の離塁のタイミングまで分析したといいます。親善試合の日米野球でメジャーリーガーをここまで徹底して分析したのは初めてでしょう」