マスコミ報道やカメラ写りも熟知 ハリル監督は天賦の“策士”
初陣となったチュニジア戦(3月27日)勝利の効果は抜群だった。
ハリルホジッチ監督の采配2試合目ウズベキスタン戦(31日)のテレビ視聴率は2.8ポイントアップの16.3%を記録。ブラジルW杯とアジア杯の惨敗、前監督の八百長疑惑解任と逆風にさらされた日本サッカー協会関係者は安堵のタメ息を漏らし、初の代表冠スポンサーになったJAL、中継局の日本テレビは大喜びである。
好視聴率は“ハリルホジッチ監督人気”に負うところも大きかった。
3月13日に来日。19日には代表メンバーを発表し、23日から大分合宿を張った。短期間で日本選手の特徴を把握。チュニジア戦、ウズベキスタン戦ともに複数の代表ルーキーを先発させ、招集したFW、MF、DF計27人全員を起用し、2試合とも完勝してみせた。
メディアは「ハリル流で日本サッカー再生」とあたかも救世主のように持ち上げ、一般ファンも「これで18年ロシアW杯出場も大丈夫」と太鼓判である。
「それなりの経験、手腕、実績は否定しないが、ハリルホジッチ監督の一番の能力は“芸達者”なところ」と、サッカー担当記者が続ける。