22年冬季五輪に決定の北京「大気汚染と選手移動」に心配の声
この国も「公約破り」があるかもしれない。
国際オリンピック委員会(IOC)は31日、マレーシアのクアラルンプールで総会を行い、22年冬季五輪の開催都市を08年夏季五輪を行った北京(中国)に決定。史上初の夏冬両方の五輪を開催する都市となった。
アルマトイ(カザフスタン)は落選し、中央アジア初の五輪開催はかなわなかった。
これにより16年リオ大会(ブラジル)以降の五輪は、18年平昌(韓国)、20年東京、22年北京と、東アジアで3大会連続の開催となる。
その北京は、すでに雪不足や大気汚染による人体への影響などが懸念されている。また、スキーなどの屋外競技が行われる河北省・張家口は、北京から北西へ約200キロもあり、移動での混乱も予想される。
現地で取材する記者がいう。
「多くのIOC委員が心配しているのは、北京の大気汚染です。汚染の主な原因は石炭を燃料とする工場からの煙と自動車の排ガス。これに冬季は、一般市民が暖房に使う練炭も空気を汚す。習近平国家主席は大気汚染問題は支援すると公言した。人権問題を指摘されている中国は、皮肉にも市民を黙らせるだけの強権を発動できる。何とかなるとは思いますが……」