世代交代が進まない「なでしこ」を待つ“最悪のシナリオ”
なでしこジャパンが中国・武漢で北朝鮮、韓国相手に2連敗する姿を目の当たりにした。東アジア杯の代表メンバーは若手中心とはいえ、目に付くのは「経験のなさ」ばかりだ。日本戦のアディショナルタイムに決勝点を奪った韓国MFのチョン・ガウルは、FKの場面をこう振り返った。
「味方の頭に合わせようとも考えたが、GKが左に寄っていたので(右側を)直接狙いました」
GKのポジショニングの拙さ以外に「壁」も4選手と少なく、高さも足りなかった。まるで「決めてください」と言わんばかりの守り方だった。
この場面に象徴されるように、なでしこは自滅に近いミスが絶えない。
DFがペナルティーエリア内で相手にパスしてみたり、ボランチがボールをこねくり回す間に奪われたり、不用意なパスミスからカウンターを食らったり……と枚挙にいとまがない。自分で自分の首を絞めているようなプレーが多過ぎるのだ。
東アジア杯メンバーにカナダW杯組は6人。その中で存在感を示したのはMF川村優理だけだった。その川村も韓国戦に途中出場して中盤の守備を引き締めたとはいえ、攻撃には効果的に絡めなかった。