逸ノ城が崖っぷち 「ただの巨漢力士」に成り下がった元凶は?
「100年に1人の逸材」と呼ばれた頃の面影はない。
7月場所で4勝11敗と大きく負け越し、関脇からの転落が確実な逸ノ城(22)。最近はすっかり影が薄くなり、話題になるのは体重の増加や、稽古でコテンパンにされたことばかりだ。
17日の岩手巡業でも先輩力士からボロクソに言われた。土俵際で力を抜いてしまうクセがいまだに直らず、横綱白鵬(30)が「本場所でもそのクセは出るぞ」とダメ出し。稽古をつけた大関照ノ富士(23)を「アイツを引き上げようという気持ちが伝わってないんだろうか」と失望させるありさまだ。
昨年9月場所で2大関1横綱を破って13勝2敗と鮮烈なデビューを飾ったのも、遠い日にすら思える。「将来の横綱」だ何だと言われていたのがウソのようだ。
逸ノ城は他に幕内力士がいない湊部屋所属。これが成長を止めているといわれるが、横綱白鵬だって自身以外はパッとしない宮城野部屋所属だ。
白鵬は裸一貫で来日。当時はモンゴル人力士の数も少なく、小柄でやせっぽちな白鵬はまるで期待されていなかった。それでも言葉もロクに通じない中、血ヘドを吐くような努力で成長。当時は宮城野親方も甘やかさず、厳しく接した。今でこそ「性悪」「ワガママ」「稽古不足」と散々だが、頂点に上り詰めるまではさまざまな苦労を経験している。