4勝同士のテレサ・ルーとイ・ボミ 実力差はどこにある?
「2人はショットのスピン量が明らかに違いました。グリーンが硬くなって、落としどころが1ヤード違うだけでピンに近寄ったり遠ざかったりする難しい設定のなか、テレサはグリーンに止める完璧なゴルフをしていた。一方、イ・ボミも決して悪くなかったが、2人の差は明らかだった。タフな設定ではテレサのゴルフの方が光っていたわけです」
テレサが今季海外メジャー3試合に出場したのに対し、ボミは賞金女王を狙うと国内に専念して、海外メジャーに出場しなかった。その経験差が大きかった。部門ランクを見ても、ボミがテレサを上回るのは獲得賞金と平均パット数のみ。平均ストローク、パーオン率、パーセーブ率、平均バーディー数のすべてでテレサにかなわない。
「2人とも安定感があり、実力が抜きんでているのは間違いありません。しかし同じ舞台に立つと、高いレベルの2人でも力の差があることがわかる。あらためてテレサの強さが浮き彫りになった。テレサは終盤に池に落としてもまったくあわてず、笑顔で気持ちを切り替えるところもさすが。ボミは目の前で高い技術を見せつけられ、このままではヤバいと危機感を募らせ、逆にテレサは賞金女王を狙えるのではないかと、自信を深めたはずです」(前出の田原氏)
日本の女子プロナンバーワンを決める大会を盛り上げたのは台湾と韓国の選手であり、日本人選手はカヤの外だった。テレサとボミ2人だけのガチンコ対決でも十分に面白いのがよくわかる。