不調も光る情報収集力 藍に「リオ五輪コーチ」という選択肢
「今の姿はちょっと痛々しいですね」
ツアー関係者がこう漏らすのは、宮里藍(30)のゴルフだ。
2003年に高校3年でツアー優勝しプロ宣言。その後は、「藍ちゃんブーム」を巻き起こし、低迷していた女子ツアーを盛り上げて国内15勝。09年から米ツアーに参戦。12年までに9勝を挙げ、年間4勝した10年には、一時世界ランクのトップにも立った。13年から得意のパットが入らず苦戦の連続。昨年は賞金によるシード権(86位)を失った。今季も20試合に出場し7戦で予選落ち。
前出の関係者が言う。
「宮里さんは賞金ランク78位とギリギリでシードは獲得できそうですが、最近の成績を見る限り、優勝争いはもう期待できそうなありません。でも国内の女子プロをここまで盛り上げた最大の功労者なのだから、米ツアーにしがみついて、これ以上予選落ちを繰り返して“晩節”を汚すことはない。男子プロの丸山茂樹が、リオ五輪ゴルフの日本代表のヘッドコーチになった。本気で日本がメダルを狙うなら、丸山のように海外でも実績を残した者がサポート役に回れば力になれます。宮里はコースマネジメント力に長けているだけでなく、米ツアーに溶け込んでP・クリーマーや曽雅ニ、朴仁妃とも親しく、ライバル国の情報収集力もある。勝つための分析力もあって、彼女以上のサポート役はいないし、五輪代表のスタッフとして宮里に日の丸をつけて欲しいと思っている関係者は少なくない。水面下で動きがあるかもしれません」
クラブを置いても、五輪代表に貢献できる。