「5年90億円」報道の元中日チェン 米球界で“高評価”の裏事情
台湾人左腕が今オフのFA市場を賑わせそうだ。オリオールズからFAになった元中日のチェン(30)。3日のCBSスポーツ(電子版)は「ヤンキースが獲得に動く」と報じ、オリオールズの地元紙「ボルティモア・サン」(電子版)は「争奪戦に発展すれば『5年総額7500万ドル(約90億1000万円)』に吊り上がるだろう」としている。今季年俸が約5億7000万円だから、かなりの大幅アップだ。
メジャー4年間の通算成績は117試合で46勝32敗、防御率3.72。昨季はチームトップの16勝(6敗)でポストシーズン進出に貢献し、今季は2年連続2ケタ勝利となる11勝(8敗)をマークした。貴重な先発左腕だけに、各球団のGMが高く評価するのは当然だが、チェンがモテモテなのは実力だけが理由ではない。
チェンには12年にオリオールズに移籍して以降、台湾企業がスポンサーについている。オリオールズ入団時には、自動車タイヤメーカーや電子部品メーカーが本拠地カムデンヤーズに広告を出した。米国で事業展開する中国、台湾系企業がプロスポーツを協賛するケースは増えており、10年にはヤンキースが、メジャー球団では初めて中国の食品メーカーと4年間のスポンサー契約を交わして話題になった。