お金より夢 李大浩メジャー挑戦に見える「韓国スポーツ事情」
決断理由は「夢」だという。
先の日本シリーズでMVPを獲得したソフトバンクのイ・デホ(李大浩=33)は3日、ソウルでの記者会見でメジャー挑戦を明言した。
イ・デホは来季もソフトバンクに在籍すれば、5億円の年俸を手にできる。それを蹴飛ばしてまで海を渡る気になったのは、「メジャーは個人的な夢であり、30代の半ばになったため、今回でなければ(挑戦は)難しくなりそうだ」との理由からだ。
メジャーの野手には、「35歳」という年齢の壁がある。中でもパワーヒッターは過去の例から35歳を境に急激にパフォーマンスが落ちると考えられている。
来年6月に34歳になるイ・デホは、メジャー球団にとってはリスクの高い選手であり、仮に契約できても、1年目から期待された数字を残さなければすぐにお払い箱となる。ギャンブルに近い移籍といえる。
それでもメジャー移籍を望むのは、「世界最高峰の舞台でもう一旗揚げたいというアスリートとしての本能と韓国事情が背景にある」と、日韓のスポーツ事情に詳しいジャーナリストの太刀川正樹氏がこう語る。