行司に進退伺を出させるのは酷じゃないのか?
第40代式守伊之助が先場所以来、3度目の「軍配差し違え」で、北の海理事長に進退伺を申し出て、謹慎3日間を言い渡された。立行司は差し違えたら切腹の覚悟で土俵に臨むから脇差しを差している、なんていう屁理屈がまことしやかに取りざたされる封建社会だ。
「進退伺」というのをぶっ砕いて解釈するに、
「自分じゃ判断できないぐらいバカですので、私のこれから先、どういたしましょうか?」
ということ。な~んだこの後ろ向きな因習は!
小田原攻めに遅参した伊達政宗が太閤秀吉の前に死に装束でそっ首を差し出した故事そのまま。
「ういやつよ政宗、覚悟やあっぱれ、許してつかわす」
「ははああああ!」
とひれ伏して首が繋がる。
「進退伺」について書きたい! と言ったら本紙の担当記者氏がいろいろと過去の事例を調べてくれた。女子柔道でパワハラが発覚した園田隆二は辞表の前に、次へ繋げるための段階があるとして「進退伺」とした。サッカーの岡田武史は「俺なんか続けていいんですか?」と口走って大騒ぎとなり、あわてて「あれ冗談だった」と訂正した。