左肩にリスクも…高橋聡「3年1億5000万円」虎入りの舞台裏

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「取りに行くしかないでしょ」

 阪神は23日、中日からFA宣言した高橋聡文投手(32)との入団交渉で契約合意したことを発表。通算401試合で17勝14敗1セーブ、99ホールド、防御率3.38の左腕は、3年総額1億5000万円の条件で来季からタテジマを着ることになった。冒頭は、その一報を聞いた中日OBのコメントだ。

 阪神はすでに、三塁起用が濃厚のマット・ヘイグ(30=ブルージェイズ3A)と基本合意し、12月にも入団が発表される予定だ。今季、3Aで136試合に出場し、打率.338、11本塁打、92打点のスラッガーはおそらく5番を打つはずだ。

 阪神のもう一つの補強ポイントが手薄な中継ぎ陣。特に左腕だ。今季はベテランの加藤(オフに退団)が股関節痛などで戦力にならず、高宮が52試合に登板したものの、使えるコマが足りない。そこで高橋が中日からFAするとすぐに手を挙げたのだが、前出の中日OBはこう続ける。

「高橋は今年、最初からFA移籍を考えていたようだからマウンドでは随分気合が入っていたよ。とはいっても、63試合に登板してリーグ優勝に貢献した2010年のような力はもうない。11年に左肩を痛めて以来、シーズンを通して一軍にいたことはないし、今年の35試合(防御率3.51)が故障してから最多登板だからね。左肩については、阪神も調査済みだとは思うが、左腕の中継ぎはどこも貴重でトレードではなかなか取れない。阪神は中村GMが他界し、球団社長も代わった。フロントは新体制で金本新監督を全力でバックアップしなければならない。補強ポイントをそのままにはできるはずもない。左肩にリスクがあっても高橋を取りに行かざるをえないでしょ」

 FAにしろ、トレードにしろ、メジャー帰りにしろ、阪神に移籍してくる選手は近年パッとしない。

「金本監督を胴上げできるよう、少しでもタイガースの戦力となれるように頑張りたい」とコメントした高橋。「勝利の方程式」のコマになれるか。

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