海外勢が賞金上位独占 日本女子ゴルフは「冬の時代」突入危機
【ツアー選手権リコーカップ】
最終戦も韓国選手の独り舞台だった。1打差2位発進の申ジエ(27)が、4連続を含む6バーディー、2ボギーの68で回り通算7アンダーとし、2位の大山志保に6打差もつける圧勝。今季3勝目を挙げた申は優勝賞金2500万円を手にして賞金ランク3位にアップ。今季トップ5は(1)イ・ボミ(2)テレサ・ルー(4)アン・ソンジュ(5)李知姫と外国勢が並び、年4試合の公式戦もすべて外国人選手が独占。ツアー37戦中、日本人選手は15勝だけと見せ場が少なかった。
「10年前の米女子ツアーの状況と似ています」と指摘するのはゴルフライターの吉川英三郎氏だ。
「日本でも“ツヨカワ”といって、ビジュアル系の女子プロをチヤホヤしていますが、米ツアーも10年前は同じだったんです。ナタリー・ガルビスなど美人プロが脚光を浴びてゴルフ雑誌のレッスンに起用するなど実力より容姿が注目を集めた。テレビ中継ではゴルフ評論家が“ファンは女子プロの胸しか見ていない。大事なのはスタイルと顔だけで、実力は期待していない”とコメントして問題になりましたが、その隙をつくように韓国選手が勢力を伸ばしていったのです。日本の女子プロもおだてられているうちに韓国選手に太刀打ちできなくなってしまった」