「箱根駅伝」連覇かかる青山大院大の“内なる敵”
敵はライバル校ではない。
来年1月2、3日に開催される箱根駅伝に出場する21チームのエントリー選手(各校16人、上武大は14人)が10日、発表された。
今年の大会で、10時間49分27秒の大会記録で圧勝した青学大は、3代目「山の神」こと神野大地(4年)もエントリーされた。初優勝に貢献した主将の神野は箱根以後、左すね炎症や左太もも、右すねを疲労骨折し十分な練習ができなかった。箱根に間に合うかギリギリの状態といわれていたが、エントリーしたからには山越えの5区を走るに違いない。
神野は今年、柏原竜二(東洋大、現・富士通)が12年に出した1時間16分39秒を上回る1時間16分15秒をマーク。今年の状態では同等の走りはまず無理だ。11月の全日本大学駅伝を初制覇した東洋大(2位青学大)が自信をつけており、「青学の連覇は厳しい」との声が多い。「それでなくても、初優勝した学校の連覇は難しい」というのは、優勝経験のある大学の関係者だ。
「箱根で優勝すると、その直後からテレビや新聞などが大きく取り上げる。大学では女子学生がキャーキャー言うし、ちょっとしたスター扱いです。選手や監督はどうしたって勘違いする。この時期になると、箱根関連の取材が多くなり、注目度もどんどん上がる。そういうもろもろのことが選手の意識や練習に影響し、悪い方に出るケースが多いのです」
それでも連覇達成なら、青学大の力は本物だが……。