元ベイ多村と育成契約 中日落合GM狙う“二匹目のどじょう”
DeNAをクビになったベテランが中日に拾われた。
球団は15日、多村仁志外野手(38)と育成契約を結んだことを発表。年俸は300万円と「激安」だが、再びユニホームを着られることになった多村はナゴヤ球場での会見で、「野球ができる喜びを感じている。一日でも早く一軍に上がって活躍したい」と語った。
横浜高から94年のドラフトで地元横浜(現DeNA)に入団。眠っている素質を開花させたのは、現中日GMの落合氏だった。
横浜時代の01年キャンプで、当時の森祇晶監督が臨時打撃コーチとして招いた落合氏からマンツーマンで指導を受けた。「落合道場」は3日間。そこで落合コーチのトスするボールをひざを曲げて打ったり、ボールにスピンをかけて真上に打ち上げる変則ティー打撃をこなし、その後は室内の打撃練習場に缶詰めにされて、マシン相手に約2時間、1000発以上打った。
「プロになってあれだけ打ち込んだのは初めてだったのだろう。最後はヘトヘトで言葉も出なかった。あの指導で落合コーチの代名詞だった神主打法や力の抜き方などを会得したそうです。でも、気持ちまでは変えることができず、痛い、かゆいと言っては試合を欠場するので森監督の信頼を失った。黒江ヘッドは『計算ができない選手だが、練習でスタンドにポンポン運ぶ、あの打球を見るとやっぱり使いたくなるんだよ』と報道陣に漏らしていたものです」(マスコミ関係者)