一軍遠いソフトB松坂 安定感抜群“同学年”和田と何が違う?
「一軍はまだ早いんじゃないか」
佐藤投手コーチのひと言が、現状を如実に物語っている。16日の西武戦に先発したソフトバンク・松坂大輔(35)のことだ。
右肩手術から7カ月が経ち、約1年ぶりの一軍マウンド。用意された舞台は勝手知ったる古巣の西武ドーム。寒さを考慮され、試合前に予定の4回から2回に短縮されもした。それでも結果が伴わない。
ソロ本塁打を浴びるなど、2回を投げて3安打1失点。ベース手前でワンバウンドするシーンもあり、制球の悪さは相変わらず。38球も費やしたうえ、そのうち140キロを超えたのはたった2球だった。球威も制球も物足りない内容に、「故障につながらないように(状態を)徐々に上げて欲しい」とは工藤監督。先を焦らず、ファームでじっくり調整しろということだろう。
松坂本人は「(西武相手で)特別な思いはあったし、意識してしまうところもあった。手応えより反省点ばかり」と振り返った。
ソフトバンクにはこのオフ、松坂と同学年の和田毅(35)が復帰。米国で同じトミー・ジョン手術を受け、同じようにプロ野球に戻り、ついでながら年俸まで同じ4億円の和田が、オープン戦2試合で計9回を4安打無失点と抜群の安定感を見せているのに対し、松坂はいまだ、いいところなしなのだ。股関節や肩肘が依然、深刻な状態ならともかく、マスコミ関係者は「意識の差が大きい」とこう言った。