錦織“最速”にストレート勝ち 脇腹痛を乗り越え2回戦進出
「サーブの強い相手に3セットで勝てたのは良かった」――。
テニスのウィンブルドン選手権は27日(現地時間)、男子シングルス1回戦を行い第5シードで世界ランク6位の錦織圭(26)が同124位のサミュエル・グロート(豪州)を6-4、6-3、7-5で退け、初戦突破を果たした。
263キロの世界最速サーブ記録保持者のグロートを相手に一歩も引かない。第1セットの第4ゲームでは、3ポイント連取を許してブレークのピンチを迎えながら、相手を翻弄するかのようにサーブで左右に揺さぶると、ネットギリギリのショットなどで逆に5ポイントを連取。力でねじ伏せようと試みる相手に技で対抗し、終始、試合の主導権を握り続けた。
昨年の同大会では左ふくらはぎ痛で2回戦を棄権。今大会の前哨戦で今季初めての芝のコートとなった今月中旬のゲーリー・ウェーバー・オープン(ドイツ)では左脇腹を痛めて大事を取って2回戦の出場を見送った。大会前に「昨年の二の舞いだけは避けたい」と話していたが、その不安は的中する。
第2セットを終えると、患部を気にするそぶりを見せながら、レフェリーに「メディカルタイムアウト」を要求。トレーナーによる治療を受ける間、苦悶の表情を見せるなど痛みを隠さなかった。