低迷のセーリング宮川・高野ペアがリオで話題さらうワケ
リオ五輪セーリングの49erFXは、時速50キロのスピードが出るところから「海のF1」と呼ばれている。
日本からは、スキッパー(メーンセールと舵取りを担当)の宮川恵子(30)とクルー(小帆を操りながらバランスを取る)の高野芹奈(18)ペアが出場している。
日本時間16日現在、全12レース中9レースを消化して20艇中最下位と低迷しているが、実力以外のところで関西大1年生の高野が、地元ブラジルで話題になっている。
「セーリングを始めてわずか4年目」なのに五輪本大会に駒を進め、さらには名前がブラジルが生んだF1界の英雄アイルトン・セナ(故人)と同じ「せな」だからだ。
大阪で自営業を営む高野の父・啓司さんは、元カートのアマチュアレーサーで大のF1好き、中でもセナの熱狂的なファン。そこで長女には、セナが6度優勝したモナコGPにちなんで最子と名付け、次女には芹奈と名付けた。関西大付属中3年でセーリングを始め、ミセス選手で12歳上の宮川とペアを組み、今年3月のアジア選手権で優勝したことで、アレヨアレヨという間に五輪代表の座を射止めた。
F1のセナは「音速の貴公子」と呼ばれていた。スピード不足で上昇機運に乗り切れない宮川・高野ペアが「せな」効果でライバルを抜き去る! そんな場面を見たいものだが……。