副会長“解任”で露見 日本ゴルフツアー機構のデタラメ管理
JGTOのコンピューターシステムはもともとX社がサーバー使用料、情報サービス名目の管理費、人件費、運用費など年間5200万円で請け負っていた。
しかし海老沢前会長時代に経費削減のため昨年3月に新たにY社と契約を結び、2016年9月の新システム導入に向けてすでに作業が始まっていた。Y社とはシステム構築費が2、3年で完済でき、年間3640万円の経費で済み、「2、3年後にはシステム変更を含めて年間4500万円の経費が削減できる」(前出の関係者)とメリットがあった。
■大損出してもお咎めなし
ところが今年3月に海老沢体制から青木功新会長体制に変わり、8月の理事会でシステム変更は白紙に戻された。
そして経費のかかるX社が存続することになったのだ。
「松井さんがPGA会長時代に部下だった人物Aがキーパーソンです。Aは海老沢体制だったときにシステムの不備や疑惑がささやかれ、コンピューター担当から外されていた。ところが松井さんがJGTO副会長になると、独断でAをシステム担当部長に昇格させた。Aはコンピューターシステムに疎い上層部を説き伏せて旧システム(X社)に戻したのです。Aをシステム本部長に引き上げなければ新システムは継続していた可能性がある。すべては松井さんの権限を逸脱した暴走が原因。松井さんやAの言いなりで、なんの調査もしなかった執行部も問題ですが、Y社への違約金などJGTOに多大な損害を与えた張本人が松井さんです」(前出の関係者)
松井副会長辞任で、今回のトラブルを幕引きしようとしているのなら、JGTOは組織としての体をなしていないといえる。