新横綱は“金星配球マシン” 稀勢の里に平幕力士が虎視眈々
平幕が横綱に勝つことを「金星」と呼ぶ。これは単なる名称ではなく、金星1つにつき、本場所ごとにもらえる褒賞金が4万円アップ。れっきとした相撲協会の公式記録として集計されている。
あまりに平幕に負け続ける横綱は、ファンから「金星配給マシン」などと揶揄されるが、そこで気になるのが新横綱の稀勢の里(30)だ。
これまで何度も綱とりのチャンスがありながら、平幕への取りこぼしが祟って、先場所ようやく昇進。初場所の1敗は大関琴奨菊のみだが、年間最多勝に輝いた昨年は21敗中、8敗が平幕相手だった。仮に昨年も横綱だったとすれば、8個も金星を配給したことになる。
1場所平均で計算すれば、1.3個。これは少なくないどころか、非常に多い。金星配給数が歴代8位タイの日馬富士でさえ、26場所で31個、平均すれば1.2個だ。いかに稀勢の里の取りこぼしが多いか、わかるというものだ。
■3月場所は1900本もの懸賞が
そんな大関が昇進したのだから、平幕にとってはまさに昇給チャンス。大関戦の勝利は「銀星」と呼ばれることもあるが、これは金星と対比させた造語のようなもの。カネがもらえるわけではない。