侍J指揮官も最敬礼 “Dr.0”千賀は決勝T先発にも現実味
陰のエースである。4大会連続の準決勝進出を懸けた試合で、千賀滉大(24=ソフトバンク)が初先発。5回を投げてイスラエル打線を1安打無失点に封じ、「ゼロに抑えることができて良かった」と汗を拭った。
登板を言い渡されたのは3日前。代表では「中継ぎ」と小久保監督に言われていたため、今年になって先発の調整を行っていない不安を口にしていた。それでも150キロを超える直球と武器の「お化けフォーク」を駆使して危なげない投球。小久保監督は「先発を言い渡したのも少し前だし、調整が難しかったと思うが、いいところからフォークが決まっていたね」と最敬礼である。これまで計3試合で9イニングを投げて無失点。まさに「ドクターゼロ」の働きで、指揮官の信頼度は今やエース格にまで上昇したと言っていいほどだ。
準決勝以降の舞台は米国。世界にアピールするチャンスだが、先月、日刊ゲンダイのインタビューで千賀はこう語っている。
「世界? いや、そんな野心は全然ないです(笑い)。ただ、自分が強打者を相手にした時にどうなるかは楽しみ。楽しんで打たれちゃダメですけど……。世界とか、そんな野心はないですね」