個人成績だけじゃない ダルに求められる“エースの役割”

公開日: 更新日:

 98~00年、ヤンキースがワールドシリーズを3連覇した当時、3連戦の初戦に投げる先発は、自分が勝利投手になることだけを考えていたわけではなかった。結果を出したうえで、なおかつ内角球を使って意図的に相手チームの打撃を崩していた。2、3戦目の投手に楽に投げさせるためだ。

 速球系の球で執拗に打者の内角を攻める。打者は次第にポイントを前に置くようになり、体の開きが早くなる。そうやって相手打者の打撃を崩し、2戦目以降の投手が外角変化球をより有効に使えるように心掛けていた。

 18日(日本時間19日)のアスレチックス戦に先発したレンジャーズのエース・ダルビッシュ(30)は、2点リードの6回に崩れて今季ワーストタイの4失点。今季2敗目を喫したものの、前回13日のエンゼルス戦では内角球をうまく使っていた。

 エンゼルス戦では序盤に150キロ台後半の速球やツーシームで内角の厳しいコースを攻めたことによって、外角スライダーが面白いように決まった。7回を投げて、10奪三振、無失点。首脳陣は「インコースをうまく使った」と口をそろえた。序盤に内角球でエサをまき、打者がポイントを前に置いたところで、外角の変化球で泳がせた。勝つために理想的な投球には違いない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇