12連敗は“負の遺産” 巨人をダメにした原前監督の超強欲
「前から言っているように、巨人の最大の問題は選手育成が機能していないこと。これに尽きる」
巨人OBの評論家、高橋善正氏がこう嘆く。
7日、巨人が西武に0―3で敗れ、ついに42年ぶりに球団ワースト記録を更新する12連敗を喫した。1975年の長嶋政権時の11連敗を選手として経験した高橋氏がこう続ける。
「当時のチームと比べると今の方が暗い。勝てる気がしませんね。この日のスタメンを見ても、巨人は平均年齢31.3歳。20代半ばまでの生え抜き選手は皆無で、2番に入った橋本がやっと27歳です。生きのいい若手が多い広島や楽天などと比べて、最近のドラフトで獲得した選手が一向に出てこない。もしくは主力に育ってこない。育成には我慢が必要ですが、毎年のようにFAで選手が入ってくる。これじゃあ、選手はなかなか育ちません。そんな巨人でも一時期、育成にかじを切った時代があった。山口、松本ら新人王を4年連続で輩出したあのとき、育成に本腰を入れていれば、こんなことにはならなかったと思います」
大補強を復活させたのは、原辰徳前監督だ。チームづくりの方針を巡って清武元代表と衝突し始めると、11年に勃発したあの「清武の乱」を引き起こした。