右手首腱断裂で今季残り欠場 錦織は休養をどう使うべきか
「大きいのは16年リオ五輪で銅メダルを獲得した反動です。直前のウィンブルドンで脇腹痛を悪化させ、本来なら出たくなかったはず。ゴルフの松山が五輪を欠場すると聞いて、自分も休みたいとポロッと言ったのが印象的だった。けれども、日本人選手にとって日の丸を背負う五輪は特別な意味がある。休むわけにもいかなかったのです。しかも3位決定戦はフルセットの激戦の末、ナダル(31)に勝って銅メダルを獲得した。心身のダメージは計り知れません」
ただでさえ昨年は、トッププレーヤーたちにとって潮目のシーズンだった。
2強時代を築いたフェデラー(36)とナダルがケガなどで精彩を欠いた間隙をついて、若手が台頭。世界ランク1、2位を独占したジョコビッチ(30)とマリー(30)に加え、ラオニッチ(26)、チリッチ(28)、錦織らがランキングを上げようと気を吐いた。ジョコやマリー以下の世代が現在、故障でサッパリなのは昨季、目の色を変えた反動以外の何物でもない。世代交代の荒波にもまれながら、なおかつ五輪で結果を出した錦織のダメージはハンパじゃなかった。