4人交代の異例人事に何が 阪神フロント大刷新の裏事情
6日、阪神が球団社長以下4人の幹部を大刷新する人事を発表した。
四藤社長兼オーナー代行、高野球団本部長らが退任。新オーナー代行には阪神電鉄トップの藤原崇起会長(65)が就任し、新社長には甲子園球場長などを歴任した揚塩健治氏(57=阪神電鉄取締役、阪神不動産社長)が着任する。この人事について、阪神OBが解説する。
「今回は藤原オーナー代行の意向が色濃く出た。藤原オーナー代行と揚塩社長はともに大阪府大出身でつながりは深い。ポイントは編成業務を中心とする球団本部の人材を刷新したこと。阪神は昨年のヘイグ、今年のキャンベル、ロジャースと助っ人で失敗が続き、さらにはトレード、新外国人の獲得期限(7月31日)が過ぎた9月に、ウエーバー公示された日本ハムのメンドーサを獲得したがこれも不発だった。さらに今オフのFA選手の獲得調査も芳しくないという。今回の異例の人事にはさらに、金本監督の意向をくんで掛布二軍監督を更迭したように、金本体制をより強固にする意図もある。老舗球団である阪神には球団関係者とOBとの間で連綿と続く派閥のしがらみがある。これを極力なくす意図もあるのではないか」