サッカーは人生の縮図…小柳ルミ子×川勝良一の“熱狂対談”
ロシアW杯決勝トーナメント進出の妙案
小柳「2002年日韓W杯のイングランド代表MFベッカムを通して海外サッカーにハマりました。サッカーは『個の力、メンタル、人間性、チームワーク、頭脳などが浮き彫りになるスポーツ。私たちに深い感動、夢、希望を与えてくれる』ことに気付きました。そして04年に17歳だったメッシが背番号30をつけ、バルセロナのトップチームデビューを果たしたのが、もう決定打となりましたね」
川勝「翌シーズンには背番号が19になり、08年からエースナンバーの10をつけることに。童顔だったメッシも大人になって金髪になり、今ではすっかりヒゲ面も定着してきました」
小柳「トップデビュー以来、メッシのプレー、変わりようを見てきました。実は16年の夏、単身ニューヨークに渡り、南米選手権センテナリオUSAの決勝戦を観戦したんですよ。アルゼンチンはチリに敗れ、代表引退を表明したメッシは金髪になりました。その後、引退を撤回したのですが、メッシは『ゼロからのやり直し』とコメントしていましたね。金髪もヒゲも験担ぎだと思います」
川勝「ロシアW杯の欧州予選でイタリアとオランダが敗退してしまいました。特にイタリアは、僕が生まれた58年のスウェーデン大会の出場を逃して以来の大事件です。メッシのアルゼンチンも、南米予選では本当に苦労しましたね」
小柳「大陸間プレーオフに回る5位にも届かない6位で南米予選最終節のエクアドル戦を迎えました。メッシは、0―1で迎えた13分に続いて20分と60分にもゴールを決めてハットトリック。アウェーでの大一番を3―1で勝利し、南米3位でW杯出場権を獲得しました。アルゼンチンという国家をメッシは左足で救ったのです」
川勝「17年10月、小柳さんは(バルセロナの本拠地)カンプノウに初めて足を踏み入れ、感激もひとしおでしたね」
小柳「スタジアム(の外観)を見た瞬間に腰が砕け、号泣してしまいましたね。あの感覚は人生初でした。世界最高峰の欧州CLでバルセロナとオリンピアコスとの一戦をゴールライン2メートルのところで見たんですが、ボールのスピードが尋常じゃなかった。もう凄すぎて笑ってしまうほど。メッシのFKも目の前で見られたのですが、技術も決定力もあり、名実ともにスーパースターなのに誠実さ、謙虚さが伝わってきます。人としてもメッシが大好き! サッカーに出会えて、メッシに出会えて本当に幸せです!」
小柳「ロシアW杯でアルゼンチンと日本代表のどっちを応援するかって……もちろんメッシ率いるアルゼンチンでしょ(笑い)。でも言うまでもないことですが、日本代表も本気になって応援しますよ。実は日本代表がロシアで決勝トーナメントに進出するための妙案があります。それは『私の言うことを聞く!』です(笑い)」