センバツ前に長期遠征2度 駒大苫小牧は“外”がキーワ-ド
23日に開幕するセンバツ甲子園に出場する駒大苫小牧(北海道)が12日、約1週間の直前合宿を行う滋賀に入った。13日に比叡山高とのダブルヘッダーを行い、関西の強豪校と開幕までに7試合。19日に大阪入りする予定だ。
2月には鹿児島・種子島でメンバー入りをかけたサバイバル合宿を10日間行い、紅白戦で実戦感覚を磨いた。雪国の代表校の多くは、センバツ前に温暖な地で合宿を行う。今回の出場校では花巻東(岩手)が2月に東京、今月に入って関西に遠征しているが、2、3月に2度も長期遠征を行うのは珍しい。
横浜高の元コーチ・小倉清一郎氏は「北海道、東北、北信越などの代表校は暖かい地へ直前合宿に出掛けることが多い。最近はこれが長期間に及ぶこともある。こういう思い切った遠征は、雪の影響で自前のグラウンドが使えない寒冷地にある学校の方が積極的。調整に差が出るし、最近はハンディどころか、有利に働くこともあります」と、その効果を指摘している。
田中(ヤンキース)が在籍した頃など、かつては北海道出身の選手がほとんどだった。前回出場した14年センバツ時の道外出身者は18人中わずか2人。それが、昨秋はベンチ入り18人中9人と激増した。北海道「外」に遠征し、「外」からの選手が融合することでたくましさを増したチームが、虎視眈々と上位進出を狙っている。