名伯楽揃いでも…ヤクルトの課題は選手の「消化能力」
「みんな、オープン戦のつもりで戦っていない」
ヤクルトの宮本ヘッドコーチが満足そうにこう言った。7―6でソフトバンクに勝利した18日のオープン戦。投手陣がデスパイネに3本塁打を浴びながら、それでも乱打戦を制した。昨オフから徹底してきたスモールベースボールが機能しただけに、“鬼軍曹”の顔もほころんだ。
初回の無死一塁で2番の山崎がいきなり犠打。確実に得点圏に走者を進めて相手投手にプレッシャーをかけると、3番・山田哲、4番・バレンティンに連続本塁打が飛び出し、3点を先制した。4点を奪って試合をひっくり返した七回の攻撃も、無死一、二塁から敢行したセーフティーバントがきっかけだった。
昨年まで広島の機動力部門を担った河田外野守備走塁コーチは、得点にはつながらなかった六回の荒木の走塁をほめた。代走で出場した荒木が、相手バッテリーのミスにつけ込み、二塁から三塁を陥れた場面を「完璧だったね。あれは、準備をしていないとできないプレー。他の選手にも見習って欲しい。(試合後の)ミーティングでみんなの前でほめました」とこちらも満足げだった。