名伯楽揃いでも…ヤクルトの課題は選手の「消化能力」
ただし、求めるレベルはもっと高い。荒木が三塁に進んだ際、その場にとどまった一塁走者の藤井には苦言を呈した。
「後ろのランナーも(前の走者に)ついていけるようにならないと」
同じく広島から移籍してきた石井打撃コーチも「みんな一生懸命やる。あとは能力とセンスの問題かな」と冗談めかして笑いながらも、チーム改革はまだ道半ば、という雰囲気である。
若手選手のひとりに聞くと、こう言った。
「(河田、石井両コーチのアドバイスは)すべてが正しいことだと分かるので、なんでもハイ! と言って聞いてしまう。全部を取り入れようとしたら、頭がグチャグチャになってワケが分からなくなってしまうので、そこをなんとかしなければと思っています」
ケガ人が続出したヤクルトは昨年、シーズン96敗と歴史的大敗で最下位に沈んだ。今季は頭の故障も心配する必要がありそうだ。