宇佐美貴史<上>1対1で相手に勝つために肉体改造を徹底
「ゼロの状態からロシアへの可能性を少し広げることができた」。3月27日のウクライナ戦後、今季からデュッセルドルフでプレーするFW宇佐美貴史(25)は、こう前向きに語った。2~3月のドイツ2部リーグでの4戦連続ゴールが認められ、昨年3月のタイ戦以来、日本代表に復帰。マリ(3月23日)、ウクライナとの欧州遠征2連戦に連続出場して手応えを得たという。帯同中に待望の第2子も誕生。ロシアW杯の逆転メンバー入りを狙う宇佐美を現地で直撃した。
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マリ戦の宇佐美は、左FWで先発して70分間プレー。序盤からヘントFW久保裕也の決定機をお膳立てし、得意のドリブル突破からシュートを打ちにいくなど積極性を押し出した。ウクライナ戦は、残り3分になって登場。ポルティモネンセFW中島翔哉との連係からゴールのにおいを漂わせたが、勝利を手繰り寄せることはできなかった。「僕ら攻撃陣は、個の打開力を高めないといけない。そこに尽きると思います。ウクライナ戦の2失点目は、相手左サイドの(ドイツ1部)シャルケのFWが(日本選手)2人をちぎってチャンスを決めた。個で相手をはがすことの重要性を改めて感じました」と宇佐美は神妙な面持ちで言う。