加地亮<1>僕の知っている西野朗監督について話そう
「僕の知っている西野さんは、ボールを支配しながら攻めを仕掛けていくスタイルを志向する監督でした。ロシアで守備的に行くのか? 攻撃的に行くのか? まだ分かりませんが、ガンバのような方向にかじを切るのであれば、日本人の武器である俊敏性を生かし、狭いエリアで相手をどれだけ崩せるか? がカギを握るでしょう。プレーや考えるスピードを上げ、ボールを出して動く回数を増やすことで相手を凌駕できれば、勝利を見いだせるはず。ロシアで西野さんには、思い切った戦いを見せてほしいですね」と熱烈エールを送る。
西野監督が、ガンバを率いた10年間を振り返ると05年のJ1制覇など国内タイトル4回、08年ACL優勝と輝かしい実績が続く。当時のガンバはMF遠藤保仁を攻撃の軸に据えて明神智和(長野MF)、橋本英郎(東京V・DF)、二川孝広(栃木MF)のように献身的にチームメートを支えられる人材を配した。
「勝てるチームには気配りができ、自ら喜んでハードワークのできる選手が何人もいる。あの頃のガンバは、まさにそうでした」とかつての右SBの職人は語る。