ミズノオープンで若手“飛ばし屋”たちが露呈した重大欠陥
全長8143ヤード・パー72。難易度を示すコースレート78.4のザ・ロイヤルゴルフクラブ。全英オープンの予選を兼ねたミズノオープンは今年からここに舞台を移して行われた。日本ゴルフツアー機構理事を退職し、ここのコース設計を監修した鈴木規夫プロは国内ツアーで16勝を挙げ、1976年には全英オープンに予選から挑戦して初日トップに立ち、10位と健闘している。
「コースがゴルファーを育てるのだから、飛距離だけでなくショットの正確さ、そして繊細なショートゲームと、ゴルフのすべてを習得できるコースでゴルフをやらないと世界で勝てる選手は育たない」
ゴルフのすべてをテストできるコースを造ったつもりだと鈴木は言っている。
ミズノオープンは4日間、好天に恵まれたが、鹿島灘からの強風が吹き荒れた。優勝は4日間通算1アンダーの秋吉翔太。
■ボールを飛ばすだけで正確性なし
今年の3月、鈴木を取材しながらプレーしたとき、74年日米対抗の個人戦で杉原輝雄が優勝したときのことをふと思い出した。7400ヤード・パー72。当時としては日本でも屈指の長さを誇る橋本カントリーで行われた試合で、まだパーシモンヘッドの時代であった。