起死回生の技ありG アスパスはスペインの“ジョーカー”に
アスパスのゴールの直後、同組対決でイランを1―0とリードしていたポルトガルが、アディショナルタイムに痛恨のPKを決められ同点に追いつかれる劇的展開に。
イランが勝ってスペインが敗れれば、1次リーグ敗退の可能性があっただけに、アスパスのゴールは起死回生だった。
しかもその結果、スペインは総得点でポルトガルを上回り、1次リーグを1位で通過。対戦相手は開催国のロシアだが、スペインとの実力差は明らか。FWスアレス(31=バルセロナ)やDFゴディン(32=Aマドリード)らを擁し、スペインを熟知しているウルグアイと当たらずに済むのは大きなプラス。まさに、アスパスさまさま、である。
大会前の予想でアスパスは、エースFWとしてスタメンを飾るともっぱらだった。
ところが開幕前日に就任したイエロ新監督は、初戦のポルトガル戦にディエゴコスタ(29=Aマドリード)を起用し、2試合3ゴールと結果まで出した。そのためアスパスは、後半途中からの出場という憂き目にあっていたが、この試合の“ひと蹴り”で間違いなく評価を上げた。
決勝トーナメントを前に、スペインに貴重な“ジョーカー”の誕生だ。