球宴前に直接対決6試合 巨人が広島戦に新顔で勝負する理由
巨人が5・5ゲーム差を追う首位広島との3連戦(マツダスタジアム)に挑む。来週にも予定されている球宴前の直接対決6試合が勝負である。
秘密兵器は2人。きょう26日はドラフト1位ルーキー鍬原拓也(22=中大)が登板する。ここまで3試合で1勝1敗、防御率5・09。新人が大事な初戦に抜擢されるのは異例だが、17回3分の2で23奪三振の内容が評価されている。
もう一人は16日に育成から支配下登録され、24日のヤクルト戦で一軍デビューを果たしたばかりのサムエル・アダメス(23)だ。セットアッパーの役割で最速157キロ。デビュー戦で150キロ以上を連発し、高橋由伸に「スピードが出ていたね」と及第点をもらった。広島戦からコンディション不良で二軍調整中のゲレーロが登録可能になるが、アダメスをそのまま一軍に帯同させたのには理由がある。
今季は打倒広島を掲げて臨みながら、これまで2勝5敗。そのうち1点差3敗、2点差1敗と競り負ける試合が多いのだ。
「今年からデータ分析室を新設。スコアラーを担当制に戻すなど主に広島対策のためにいろいろやってはいるものの、手詰まり感がある。GW中に8連勝と絶好調で広島に乗り込んだ時も、2連敗と勢いを止められたのが現場ではショックだったみたい。鍬原もアダメスも広島とは未対戦。ある程度、広島の投手を打てることは想定しているが、問題はそれ以上に打たれること。丸や鈴木誠也らの重量打線を抑えない限り、広島には勝てない。だからゲレーロの打撃より、鍬原やアダメスといった新顔投手を重視したのです」(チーム関係者)
首位広島追撃は、秘密兵器のデキにかかっているというのだが……。