ダイヤモンドバックス平野はなぜこうも注目されないのか
昨年までオリックスのクローザーを長らく務め上げ、今季からMLBのダイヤモンドバックスに移籍した平野佳寿が新天地で大活躍している。開幕から主にセットアッパーとして起用されている平野は6月25日現在で22試合連続無失点中と好調を維持しており、トータルでも37試合の登板で防御率1・32。今やダイヤモンドバックスの中継ぎエースである。
しかし、これが悲しいくらい日本で盛り上がっていない。同じく今季からMLBに移籍したエンゼルスの大谷翔平については開幕からその一挙手一投足が日本の各種メディアで大きく扱われていたが、この平野についての報道や特集はあきらかに少なく、先述した「22試合連続無失点」という派手な見出しがネットに配信されたときも、ネットニュースに付きもののコメント数(いわゆるヤフコメ)はさほど伸びなかった。それより、最近は古巣・オリックスが当事者になっている誤審問題(詳細割愛)のほうが盛り上がっており、それもまた複数の意味で残念な話だ。
MLBでの日本人セットアッパーの活躍といえば、近年では上原浩治が思い出される。彼はレッドソックスに在籍していた2013年に27試合連続無失点という日本人メジャーリーガー記録を樹立したが、当時の上原報道は現在の平野と比べるまでもないほど熱気があった。もっとも、上原は天下の巨人軍の元エース、しかも巨人が巨人らしかったころのスターだけに、平野よりも注目度が高くなるのはしょうがないのかもしれない。