スペインから金星 ロシア“下克上”を支える無尽蔵の持久力
■走行距離146キロ
ロシアの1次リーグでの総走行距離331キロ。1試合あたりの平均距離110キロはセルビア(113キロ)、ドイツ(112キロ)に次ぎ、オーストラリアと並ぶ3位タイ。決勝トーナメント進出チームの中ではトップだ。この日も146キロを記録し、豊富な運動量でスペイン攻撃陣に仕事をさせなかった。
「ピンチの際には攻撃的な選手も戻ってディフェンスに加わるなど、チーム全体で守備の意思統一が図られています」と、ドイツサッカー協会公認S級コーチの鈴木良平氏がこう続ける。
「ロシアは守るだけでなく、ジュバ(1次リーグ2ゴール、1アシスト)、ゴロビン(同1ゴール、2アシスト)とタイプの異なるストライカーを2トップに据えて、ともにいいパフォーマンスを見せています。スペインが攻め込みながら、強引さに欠けたのは、この2人のカウンターを恐れたからでしょう。オウンゴールを許しはしたものの、PKをきっちりと決めるなど勝負強さも感じます。今回のロシアは決して最弱とは言えません」
ロシアの下克上なるか。