ベルギー不発でフランスに屈す 試合を決めた“2日間”の差
決勝トーナメント1回戦の日本戦で0―2から猛攻を仕掛け、W杯決勝Tで48年ぶりとなる2点ビハインドをひっくり返しての大逆転勝利をおさめたベルギー。準々決勝では、王国ブラジル相手に攻守で圧倒し、2点を先行して逃げ切る強さを見せつけ、世界中に存在感をアピールした。なのにフランス戦では攻守にキレを欠き、自慢の攻撃力も鳴りを潜めてしまった。試合を現地で取材した元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏が「今大会で一番の好ゲームでした」と前置きしながらこう言う。
「欧州の強豪国同士とあって同じリーグでプレーする選手も多く、お互いに手の内を知り尽くした者同士の戦いは、どうしても拮抗した試合展開になりやすく、やはり先手を取られるとかなり不利になります。ベルギーMFのE・アザールとフランスのFWグリーズマン(27=Aマドリード)、ベルギーのMFデブルイネ(27=マンチェスターC)とフランスのFWエムバペ(19=パリサンジェルマン)がマッチアップするシーンが多かったのですが、ベルギーの2選手はスピードで負けることが多く、これも試合結果につながりました」
日本戦の後半45+4分にベルギーは、日本のCKから電光石火のカウンター攻撃を仕掛け、決勝ゴールを決めている。そのときのような「スピードが足りなかった」と前出の六川亨氏が続ける。