投球練習再開を発表も…大谷の「二刀流復活」は時期尚早
二刀流復帰に向けて一歩前進である。
エンゼルスは19日(日本時間20日)、右肘靱帯損傷で打者に専念していた大谷翔平(24)が投球練習を再開すると発表。同日、ロサンゼルス市内の病院で患部の再検査を受け、担当したチームドクターから「投球に支障なし」との診断を下された。
大谷は6月7日に精密検査を受け、右肘内側側副靱帯損傷で故障者リスト(DL)入り。再生治療であるPRP(多血小板血しょう)注射を受け、7月3日のマリナーズ戦で打者として復帰した。
投手としてのリハビリスケジュールに関しては今後、球団内で検討するという。
調整が順調なら、今季中に再びマウンドに上がるが、二刀流復活は時期尚早なのではないだろうか。
「今季中に投手として復帰するのは賢明な選択ではありません」とスポーツライターの友成那智氏がこう続ける。
「チームは49勝48敗と勝ち越して前半戦を折り返したとはいえ、首位アストロズと14ゲーム差のア・リーグ西地区4位と低迷した。投手、野手とも故障者が続出する状況を考えれば、来季に向けた再建ムードに入るはずです。勝率4割2分3厘(41勝56敗)のレンジャーズとの最下位争いも考えられるだけに、右肘に不安を抱える大谷を無理に投手として起用するのは決して得策ではありません。後半戦は打者に専念させて、来季開幕から万全の状態での登板を目指して、投手としてはシャットダウンさせるのがベストの選択と言えるでしょう」
後半戦の大谷は100マイル超のストレートを投げ込むより、特大の一発を狙い続けた方がよさそうだ。