極端シフトにバントで対抗…大谷はブーイング対象になるか
何しろ二塁と三塁の間にいた野手は遊撃手ひとり。大谷翔平(24=エンゼルス)が、「転がせば100%セーフ」と思ったのは無理もない。
去る7日(日本時間8日)のドジャース戦で、3回試みたセーフティーバント(結果は一度も成功せず)に関する話だ。
メジャーはいま、データ野球全盛。打者の特徴に応じて極端なシフトを敷くケースは珍しくないとはいえ、その裏をかくようなバントは力と力の勝負を好むメジャーで容認されるのか。スポーツライターの友成那智氏はこう言った。
「例えばノーヒットノーランなどの記録がかかっている場面でやれば非難されますけど、それ以外であればまったく問題ありません。実際、アストロズの左打ちの強打者のマッキャンは足が遅いにもかかわらず、三塁方向にバントをすることがある。ドジャースのアトリーなども、シフトの裏をかくバントはします。バントは極端なシフトに対する打者の正当な対抗手段として認められているのです。ブーイングを浴びるようなことはありません」
かつてはメジャー通算440本塁打のジェイソン・ジオンビーも、極端なシフトを敷かれてセーフティーバントを決めたことが何度かあった。観客席からは「オー!」とという驚きの声こそ上がったものの、ブーイングはなかった。