迷える松山に新たな壁…ウッズ完全復活で遠のくメジャーV
「ウッズはショットを曲げても難なくバーディーを取る。ロングパットを入れて、ショートパットは外さない。かつてのA・パーマーのような攻撃的なプレースタイルが観客を魅了してきた。パットに関してはまだ100%とは言えないが、いつメジャーに勝ってもおかしくない状態に戻ったと言えます」
こう語るのは欧州シニアツアーに参戦経験のある並木俊明プロだ。
B・ケプカ(28)の優勝で幕を閉じた全米プロゴルフ選手権。大会を盛り上げたのは、そのケプカではなく、過去2連覇2回で3年ぶりに出場したT・ウッズ(42)だ。
首位と4打差、6位からスタートした最終日はティーショットを左右に曲げながら前半だけでスコアを3つ伸ばす。バックナインは14番で5メートルのパーパットを外すも、15、18番のバーディーで64のベストスコア(タイ)。メジャー15勝目は逃したものの、ケプカに2打差の単独2位にギャラリーは大満足だった。
それにしても、今回の会場は異様な雰囲気だった。ギャラリーはほとんどが初日からウッズの応援団と化し、その一挙手一投足に大歓声を上げ、「復活優勝」に期待した。