迷える松山に新たな壁…ウッズ完全復活で遠のくメジャーV
ゴルフジャーナリストの吉川英三郎氏が言う。
「マスターズでも全米オープンでも見たことがないほどの大勢のギャラリーがウッズの組についていました。アメリカンドリームといえば、貧困からのし上がる成功者というイメージがありますが、スーパースターのウッズは、セックス依存症に不倫、離婚、4度の腰の手術に薬物使用疑惑などがマスコミを賑わせ、過去2シーズンはほとんどツアーに出ていない。日本は一度失敗した人は二度と這い上がれないようなお国柄だが、米国では失敗を許すというか、奈落の底に落ちた者も応援するし、その復活劇にも感動する。それは、ウッズがかつてファンを魅了する偉大なプレーヤーだったこともありますが、米国はそういう面で懐の深い国といえます」
ウッズは約1年前は腰の激しい痛みでベッドから起き上がることもできず、本人もツアー復帰を諦めかけたこともあったという。昨年11月には世界ランク(WR)が1199位まで落ち、多くのツアープロや関係者たちは「このまま引退か」と思った。しかし、今季からツアーに完全復帰すると、バルスパー選手権2位、パーマー招待5位など上位に顔を出し、先月の全英オープンでは最終日に一時単独首位に立ち6位と健闘した。