右肘手術をさせたいエ軍と避けたい大谷翔平…暗闘の全内幕
■打者専念のプレッシャー
球団はしかし、大谷に一日でも早くTJ手術を受けさせたい。
チームドクターの「手術勧告」がなによりの証しだし、「ショウヘイは来季、投げない」というソーシア監督の発言もおそらく球団の意をくんだものだ。
大谷は右肘靱帯に日本ハム時代からグレード1の損傷があり、6月には別の箇所の損傷が発覚して離脱。そして今回はさらに新たな損傷が見つかったわけで、大谷の右肘靱帯には都合3カ所の損傷があることになる。
今季は6年契約の1年目。あと5年、大谷の保有権を持っているエンゼルスにしてみれば、現状のまま恐る恐る投げさせるより、できるだけ早い時期に右肘を万全な状態にしてもらいたい。TJ手術は若ければ若いほど効果的というデータもあるからだ。
「球団はソーシア監督を通じて、仮に大谷が手術を避ける決断をしたとしても来季は打者専念、右肘が不安な状態のまま投げさせるわけにはいかないと本人にプレッシャーをかけているのです。来季、どのみち二刀流ができないなら、さっさと手術を受けた方が得策だぞとね」とは現地特派員のひとりだ。