羽生結弦は“二刀流”で再始動 「4回転半」実現に向け調整中
フィギュアスケートのオータム・クラシック(カナダ)が20日(日本時間21日)に開幕。今年2月の平昌五輪で連覇を達成した男子シングルの羽生結弦(23)が今季初戦のリンクに立つ。
満身創痍で臨んで頂点に立った平昌後は休養し、4月に練習を再開。練習拠点とするカナダ・トロントで、ブライアン・オーサー・コーチの指導のもと、今季から実施予定の4回転半ジャンプ(クワッドアクセル)の本格的な習得に励んできた。
昨年11月のNHK杯公式練習で右足関節外側靱帯を損傷。患部は順調に回復しているそうだが、一時は平昌出場も危ぶまれる重傷だっただけに、依然として慎重な姿勢を崩さない。
羽生は4回転半について「できれば、今すぐ、遅くとも今季中には実施したい」と話しているが、右足首の不安を拭いきれていないのだろう。「(足首への)衝撃が大きいジャンプなので、(実施は)状態を見ながらになると思う」とし、当面はこれまでの4回転ジャンプとの「二刀流」で臨むとの見通しを明かしている。
4回転半は着氷の際、腰や足首に負担がかかるため、故障リスクは計り知れない。これまでも故障に悩まされてきただけに、羽生が高難度のジャンプに慎重になるのは当然だろう。
同学年で親交のあるエンゼルス・大谷翔平(24)は右肘の故障で今季は二刀流を断念した。大谷とは対照的に羽生は二刀流からの脱却が今季の成否の鍵を握りそうだ。