組織委奔走も…東京五輪入場券“不正転売”の敵は身内にあり
一方、海外で販売されるチケットは各国オリンピック委員会が指定した業者に委ねられるため、不正の温床になるとの指摘もある。
実際、過去には大規模な不正転売が明るみになっている。16年リオ五輪では現職のIOC理事だったパトリック・ヒッキー(アイルランド)が、英スポーツチケット販売業者と癒着し、1000枚以上の高額入場券を横流し。約3億円もの利益を不当に得たとして、ブラジル当局に逮捕された。
JOC(日本オリンピック委員会)の竹田恒和会長は五輪招致の不正疑惑でフランス司法当局の取り調べを受けた。
先のリオ五輪同様、一儲けを企むIOC理事が今回も出てこないとは限らない。不正転売の撲滅を目指す組織委は、個人客よりも、IOCの監視を続けた方がよさそうだ。