韓国&豪州8強敗退の番狂わせ…アジアの勢力図は変わったか
UAEで開催されているアジアカップ準々決勝で異変が起きた。日本がベトナムを、イランが中国を負かしてベスト4に名乗りを上げた後、W杯常連国である韓国がカタールに、オーストラリアがUAEにそれぞれ0―1のスコアで敗れ、ベスト4を日本と「中東3カ国」が占めたのである。
韓国は後半33分に先制された後、シュートがポストに嫌われたり、G大阪所属FWウィジョのゴールがVAR判定で取り消される不運もあり、カタールにアジアカップ初の4強入りを許した。
前回王者のオーストラリアは、地元UAEを相手にゴールを奪うことができず、相手指揮官のザッケローニ(元日本代表監督)を「我々は試合を通して質の高さを見せ続けた」と喜ばせた。それにしても優勝候補の韓国とオーストラリアが姿を消して<中東の二線級>がベスト4に進出するとは、戦前の予想を大きく覆す結果となった。今大会でアジアの勢力図が変わったのか?
現地で取材中の元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏がこう言う。
「イランは2011年からポルトガル人監督ケイロスが采配を振り、継続した代表強化が実って完成度も高い。主力も18年ロシアW杯組が多く残っている。日本、韓国、オーストラリアはロシアW杯後に監督が代わり、主力も入れ替わった。このことが韓国とオーストラリアの準々決勝敗退につながった。勝ち上がったUAEは年代別代表の強化を推進。A代表のレベルを押し上げている。22年W杯の開催国であるカタールは、スペイン人監督のサンチェスを招き、スペイン流のサッカーを加味しながら強化を進めている。これが奏功した結果と言えます」
中東のセカンドグループの躍進は、これからも続いていくだろう。ともあれ――。日本代表は27日に準決勝イラン戦の前日公式練習を行い、森保監督は時折笑みを浮かべながら、コーチや選手と会話する場面があった。
大一番のキックオフは28日午後11時である。